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介護保険(特約)について |
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案外注目されている、介護保険。
果たして、現在加入するに値する保険なのか?
検証してみました。
案外…各社張り切ってこの介護保険(特約)を出していますが、この支払い条件を見てみます。
以下、某生命保険会社HPより抜粋。
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介護保険金のお支払い対象となる○○生命所定の要介護状態
次のいずれかに該当したとき
1.常時寝たきり状態で、ベッド周辺の歩行が自分ではできず、かつ、
下記のア〜エのうち2項目以上に該当して他人の介護を要する状態
2.器質性痴呆と診断確定され、意識障害のない状態において見当識障
害があり、かつ、他人の介護を要する状態
ア.衣服の着脱が自分ではできない。
イ.入浴が自分ではできない。
ウ.食物の摂取が自分ではできない。
エ.大小便の排泄後の拭き取り始末が自分ではできない。
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ここで、高度障害保険金について見てみます。
この「高度障害保険金とはなんぞや?」といいますと…
通常、例えば1000万の定期保険等の場合の解釈として「死亡したら」と理解されています。
が、正確にいうと、生命保険は「死亡もしくは高度障害状態の時、保険金を支払う」となっているんですね。
で、その高度障害状態というのは…
・両目の視力を永久に失った
・言語もしくはそしゃく機能を永久に失った
・中枢神経系、精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
・両上肢とも、手首関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
・両下肢とも、足関節関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
・1上肢を手首以上で失いかつ1下肢を足関節以上で失ったかその用を全く永久に失ったもの
・1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上でなくなったもの
このいずれかに該当するものとなります。
で、ここでは「終身常に介護を要するもの」という点の解釈を見てみます。
「食事の摂取、排便・排尿・その後の始末、及び衣服着脱・起居・歩行・入浴のいずれもが自分では出来ず常に他人の介護を要する状態」
となっています。
はい…少々細かかったでしょうが、次の事がいえます。
『介護保険の支払い条件を満たす場合、高度保険金が出るんじゃない??』
よって…この介護保険自体、「不必要」といえます。
はい、別に普通の定期保険でも自然と介護保険の意味も持っていますので。
って、この高度障害認定は…実は滅茶苦茶キビシイです。
現役時代、非常に苦労したものです。。
という事は…介護保険の支払い条件は…まるっきし高度障害と同じといえるので…
これも…「殆どでないもの」とするのが妥当でしょう。
介護、確かに関心は高まっていたりしますが…まだ「これはいい保険だね」というのが事実上ないといって過言ではない…です。
って、、、出る…のかな???
さて、もっと突っ込んで調べてみます。
【障害の程度(国の指定)】
*
1級:他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度
*
2級:必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活はきわめて困難な程度
障害基礎年金
* 1級 1,005,300円+子の加算額
* 2級 804,200円+子の加算額
障害厚生年金の年金額は次のように計算します。
1級障害の場合
(平均標準報酬月額×7.125/1000×被保険者期間の月数×1.000)×1.25+妻の加給(231400円)
2級障害の場合
平均標準報酬月額×7.125/1000×被保険者期間の月数×1.000+妻の加給(231400円)
仮に月収25万とした場合…1級の場合ですと…
基礎年金+厚生年金
=(1005300+231400)+(250000*7.125/1000*300)1.25+231400円
=2242000+667968+231400=2136068円
で、要介護度(国のもの)の解釈が以下の通り。
要介護4(日常生活に全面介護が必要)
要介護5(生活全般に全面介護が必要)
はい…間違いなく障害者1級となるでしょうな。
で、障害手帳たるものを当然受取る事が出来ます。
ここにグワっと障害手帳のメリットを書こうと思いましたが、いいHPを見つけました。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ryu-sano/tomo3.html
医療費無料をはじめ、かな〜〜り優遇制度は多くあります。
と、少々話がそれました。
…結論としては、「介護年金はなかなか出ない(といって過言ではない)し、介護年金(公的なもの)が出ない場合でも障害者年金が受け取れ、かつ障害手帳をゲット出来る為、そこまで介護状態になったとしてキビシイ状態になるとはいえない」可能性が高いという事です。
(介護年金がない時代は、この保障のみでやっていましたし。で、非常に現実的に考えると未だ「ボランティア」の人に面倒が見れない時は頼むというのが主流のようですし)
(うちの妹がボランティア活動をしていた為、少々詳しいっす)
【ADL障害状態で出るもの】
散々バカにしたような事かいて来ましたが、最近だとマシな所が出てきました。
アリコ・GEエジソンの2つかな?今の所。
以下、抜粋。
ADL(Activities of Daily Living)とは、この保険において人が独立して生活をするために必要な下記の5つの基本的動作、所謂「日常生活動作」を意味し、これに障害が生じて他人の介助が必要となった場合、その障害の程度により重度の第1級ADL障害、中度の第2級ADL障害、軽度の第3級ADL障害に区分されます。
◎食物の摂取 ◎排泄 ◎衣服の着脱 ◎入浴 ◎屋外歩行
上記表より、合計点数が
150点以上……3級ADL障害(年金額の50%)
270点以上……2級ADL障害(年金額の70%)
420点以上……1級ADL障害(年金額の100%)
なお、痴呆症になった時は年金額の50%が支給となっており、かなりマシなものになっているのではないでしょうか?
どうやら…エジソンよりアリコの方が支給範囲は広いですな、HPを見た限りは。
って…一概にはいいきれないので、以下、比較表を。
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40歳男性保険料…14330円(65歳払込) |
40歳男性保険料…9090円(終身払込) |
70歳より年額50%の祝い金が5年ごと |
75歳より2年おきに年額の50%が健康祝金 |
支払い制限…………なし |
支払い制限…………10年 |
上記障害状態が180日以上の時 |
上記障害状態が90日以上の時 |
第3級ADL障害より(50.70.100%) |
全部介護状態が1つ…50% 2つ…100% |
痴呆の時は90日で、年金額の50% |
痴呆の時は90日、年額100% |
【問題点】
確かに、アリコは特に支払い条件自体が他より郡を抜いていいのは事実です。
が…欠点も。
まぁ…上記の表で分かるかと思いますが…「クソ高い!」という事でしょうかねぇ。
後、痴呆症の場合は比較的分かりやすいのですが、他の障害状態の場合の基準がいまいち不透明というのもあげられます。
例えば…歩行状態にて「一部介助」と「全部介助」の区別。
これは…車椅子にでも乗っていれば「全部介助」となるのでしょう。
これはいいのですが、問題は入浴・排せつ。
介護用に家を改築してあった場合、「自分でどうとでもなる」といえますが、改築していない場合は「介助は必須」と解釈出来ます。
食事の場合でも、「スプーンを使って食べる事が可能」というのはどういう点数となるのか、ストローを用いて飲み物を飲めるレベルの場合は、どれに相当するのか?等、少なくとも自分にはどういう点数をつけていいのか分からなかったです。
実例自体、殆ど聞いた事がない…という事、後、基本的に商品は後発の方がマトモなものが出来る〜という事を考えると…自分ならスルー(様子見)としますね。
国内ものは…正直「もっと条件緩めないと…苦情のタネになるぞ!」とすら思える内容。
当然、介護状態180日以上となっており…加入を検討するに値しない…かと。
ADL障害状態を用いたアリコ・エジソンは、評価に値するが…高い。
エジソンさんの「90日以上」という、180日以上という他の生保との差を付けた事には評価したいが…アリコとくらべると。。
かといって、アリコがいいか?というと…値段的に……ねぇ。。
今後はどうなるかは分かりませんが、現段階では…「見送り」といえるでしょう。
…参考に…なる…かな???
近々、「介護状態になる確率」を、資料を集めてupできたらと思っています。
また、検証自体「絶対」ではないので、もしも「これは違う!こうだ!!」という意見、ございましたらどうぞお教え下さい。
訂正していきますので。
関連項目
・三大疾病保険(特約)について
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