2月にはいりめでたく諸苦戦をクリアした私はなんだかんだいっても心はうきうきしてた。
固定給も8万から10万に上がったからだ。
とはいっても2月は重大月になるので気を引き締めてこのまま波をつかみたいものだ。
営業時車を使用していた私はこのころ足を運ばせていなかった遠くの会社に出かけていった。
「今月は重大月なので是非ともお考え下さい」
この言葉耳にする人も多いと思うのですが、結構この話法重要なんです。
「あと1件だけ足りないんです」
とか、ね。
なじみのお客様になるととても親身になって考えてくれます。
例え契約に至らなくても、保険について真面目に考えてくれるだけで私たち職員はとてもうれしく思います。
ある会社である人物(このお客様とは今でも続いてる大事なお客さん)に保険を勧めた。
あともう一押しというとこまでこぎつけたので小橋リーダーに同行wpお願いした。
彼女は快くO.Kしてくれ、二人で会社に向かった。
設楽「今日はリーダーも一緒に同行してもらったんです。もう一度改めてお話
ししたいんですが・・・」
その人は嫌な顔一つせずO.Kしてくれた。
他社から保険を切り替えるチャンスだったので、緊張しながらタドタドしく説明するわたし。
そこに小橋リーダーが一言。
小橋「今月は重大月なんです。のり子の為にお願いできませんか?」
お客「う〜ん・・・考えてはいるんですけど・・・」
小橋「実は重大月という事で会社から今月ご契約頂いた方に施策が出ているん
す。このパンフレットの中から商品を選んで頂く様になってるんです」
設楽(へっ?そんなものあったっけ???)
・・・結果、契約は成立した。
帰りの車の中で彼女は私にいった。
「のり子、契約を頂くにはこんなやり方もあるのよ。施策がでていなくても、
自分の自腹をきって商品をわたすの。お客さんも喜んでくれるしね」
私はこんなやり方もあるんだとびっくりしました。
でも複雑な気分だった。
小橋「大丈夫、私がお金を払ってあげるから。安心して明日契約もらってきなさい」
私は少しホッとした。
自分の給料ではこんな事まず出来なかったので。
〜翌日〜
お客「本当は自分のお金でこれ買うんじゃないの?僕こんなことしなくても契
約するつもりだったけど」
設楽「(ちょっとつまりながら)だ、大丈夫です。会社からの施策ですので」
・・・このお客さんや小橋リーダーに後ろめたさととても悪い事そしてしまったという複雑な思いでいっぱいになりました。
小橋リーダの営業のやり方を少し垣間見た気がしました。
契約頂く為になんでも利用する。
お金、時間、義理・人情。
保険の営業って?
お金を稼ぐ為ならこれって当たり前??
これって・・・
政治家とかがふっと頭をよぎりました。
(私って保険の仕事、向いていないのかも・・・)
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